浜田探検隊

神楽の歴史の宝庫!神楽面の一つ一つに歴史があり、神楽を知りたいなら神楽堂に訪れるべき!:浜田探検隊

浜田市は石見神楽が有名で県外からも多くの人が神楽を見に来てくださるのですが、石見神楽の歴史を感じられる展示物がみられる場所はほとんどありません。
そんな中で、個人で石見神楽面を500点以上集めて展示しておられるコレクターの方がおられます。その方が竹内惟臣(たけうちただしげ)さんです。

事前にお電話していただければ、無料で見学が可能で、竹内さんが神楽面の歴史を解説していただけます。また、竹内さんの神楽面と神楽の知識は非常に深く、3時間も取材をさせて頂いたのですが、どのお話も神楽の文化の中で生活してきた筆者が知らないことばかりでした。

そんな竹内さんが神楽面を集め始めたのは昭和49年の9月のことです。
大阪万博に社員旅行で行った際にお土産を買いそびれて帰ってしまい、お土産の代わりに購入しようと寄った浜田市長浜町にある故:岩本竹山(いわもとちくざん)さんの面工房で般若の神楽面に魅せられます。
それからというもの毎週のように面工房に通い、竹山さんと親交を深め、竹山さんから般若の面だけではなく他の面も一式そろえたらどうだといわれて、そこからどんどん神楽面が増えていきました。

そんな、最初に竹山さんから購入した神楽面も大切に飾ってあり、今では多くの神楽面が一部屋に収まらず、飾ってあります。

石見神楽面の歴史

神楽は伝統芸能として日本各地で発展し行われており、各地で違う神楽が楽しまれます。
また、神楽面も土地によって多くの種類があり、色彩や風貌は異なりますが、木を彫って加工するのが一般的です。
対して石見神楽面は、一般的に使用される木ではなく和紙が使用して作られます。
これは石見地方には日本三大和紙の一つにも数えられる石州和紙があったことや、浜田市の長浜地区で作られた長浜人形の工法を神楽面に応用できたためです。

現在でも石見神楽に使用されている神楽面は、職人が一つ一つ手作りで和紙を使用して作っており、他の地域で見られない伝統的な工法で作られています。
神楽堂さんでは実際に、神楽面も触らせて頂け、裏側も見せてもらえます。
また、古い神楽面や、実際には神楽に使用しない遊び心のある神楽面もありますので、ぜひ探してみてください。遊び心のある神楽面はあえて見えにくい所においてあるので、探してみると面白いですよ。

神楽面一つ一つに思い出があります

神楽堂さんに飾られている神楽面には、一つ一つに思い出があり竹内さんに話を聞くと神楽面の作られた年代や作者など様々な情報を教えてくれます。
同じ作者が作った神楽面でも、作られた年代によって少しずつ風貌が変わってきます。
また、神楽堂さんで飾られる神楽面は面工房から購入した物だけではなく、個人宅から譲り受けた物も多く、保管環境によっては年代的に新しくても、ススをかぶっている物があり、神楽面がいかに浜田市民に親しまれ、一つ一つの面に歴史があることがわかります
また、現在では大蛇と言えば、カラフルな大蛇が多数出てくるのが一般的ですが、昔の大蛇は白い物が一匹だけだったそうです。

そもそも、神楽は神社の境内で奉納として舞っていたので、大蛇を何匹も出すと収まりきらなくなります。
それが、大衆に向けた物へと変化した結果、大蛇の頭数が増えてカラフルな物へと変化していったそうです。
このように、神楽の変化や所作なども、神楽面の一つ一つを伺っていくうちにどんどん語っていただけます。
ここでは全くと言って良いほど、書ききれませんので、ぜひ皆さんも神楽堂さんに伺ってみてください。

長浜人形もすごい

石見神楽堂は、数多くの神楽面が展示してあり、神楽の歴史がわかる場所なのですが、神楽面と同じぐらい多く展示してあるのが、長浜人形です。

長浜人形は石見神楽面にも大きな影響を与えている人形で、神楽堂さんに多くの神楽面が飾ってある岩本竹山さんも長浜人形を作っていたそうです。
そんな長浜人形ですが、現在では作っている方もほとんどおらず、浜田市でも長浜人形を目にする機会はそれほど多くありません。

そんな数少ない長浜人形が、神楽堂さんの元には集まってくるそうで、現在は部屋の壁一面に長浜人形が飾られています。
これほど、多くの長浜人形を見ることができる場所も、神楽堂さんだけではないでしょうか?
長浜人形が見たいという人も神楽堂さんにお願いすると、見せていただけます。

神楽の歴史も神楽堂さんから学べます

神楽堂さんでは、主に神楽面や長浜人形といった物が飾ってあるのですが、なんといっても竹内さんの神楽の知識が非常に豊富です。
神楽堂の竹内さんは、神楽面だけでなく神楽の歴史についてもいろいろと調べておられるので、神楽について聞くと多くの事を教えていただけます。
例えば、石見神楽堂さんの近くには、石見神楽を現在の形を発展させたといわれる田中清見をたたえた碑があります。

現在、浜田では石見神楽が親しまれていますが、浜田市民の中でも田中清見さんを知っている人はほとんどいません。
当時は舞の名手として知られ、政府が神職演武禁止令によって廃れそうな神楽の形を変えて現在に継承したすごい方です。
もし、田中清見さんがいなければ、現在は神楽が無かったかもしれないほどです。

神楽についてより知りたくなった方は、石見神楽堂さんを訪れると良いでしょう。

神楽堂さんのアクセス

石見神楽堂さんは個人で神楽面を収集されており、見学の場合は必ず電話での予約が必要になります。
普通の民家ですので、ベルを押してお伺いください。電話番号:0855-22-7532
住所:697-0053 島根県浜田市大辻町128-12

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