クマの危険性を知ろう!島根県ではツキノワグマは絶滅の危機!?:浜田探検隊
浜田市は森が多いこともあり、毎年のようにクマの目撃情報があります。
実際、環境省のデータによると島根県では、2016年に1306件もクマが目撃されています。
特に秋の時期は、冬眠に入るために脂肪を蓄える必要があり、エサを探すためにクマの行動が活発になり、目撃情報が増えます
また、2017年には浜田市の中心地である殿町でのクマの目撃情報もあり、住宅街や9号線沿いなどで、クマに遭遇する可能性も0ではありません。
〇襲われた実例があります
「クマって本当に危険なの?」と思われるかもしれませんが、浜田市ではクマに実際に襲われた事例があります。
2016年に島根県浜田市旭町で鮎釣りに来た男性がツキノワグマに襲われて、指を切断される事件がありました。この方は命に別状はありませんでしたが、このようにクマは指を簡単に切断するだけの力があることからも、運が悪ければ、死亡していた可能性もあります。
ツキノワグマはクマの中では、比較的小柄で危険性は少ないクマとは言われていますが、突発的な出会いで襲うことはあるようです。
小柄なクマだと体長1m程度で、体重が50㎏と可愛く見えるかもしれませんが、小さなクマでも、人を殺すだけの力は十分にあります。
また、大きなオスのクマでは、体長1.5mを超え、体重が150㎏を超えることがあります。やはり大きなクマほど危険ですが、どんなに小さくて、かわいく見えても近づいてはいけません。
子グマでも爪は非常に鋭く触って怪我をすることもありますし、子グマがいるということは、親グマが近くにいることもあるのです。
また、親グマは子供の守るために気性が荒くなる傾向にありますので、小さなクマを発見した場合には、注意して早めにその場から離れる事をお勧めします。
〇合わないことが最も重要!
クマの対策で最も重要なのは、出くわさないようにすることです。
クマは警戒心が高く、本来は人に出会いたいと思っていませんので、人の存在に気付けばクマは近寄ってきません。
例えば、鈴やラジオなどで音を出していると、人がいることがわかるので、クマの方から逃げてくれます。
また、山などに入る際には、複数人で行動すれば、こちらの気配も伝わりやすくなり、クマと遭遇する機会を減らせます。
そして、もしクマに出会ってしまった時にやってはいけないのが、死んだフリをすることです。
クマは狂暴なイメージがありますが、実は雑食性の生き物で、木の実や小型の哺乳類を食べる事が多く、基本的に大型の哺乳類は滅多に食べません。
クマがイノシシやシカなどの大型の哺乳類を食べるのは、弱っている時や、事故などで死亡した場合です。
ツキノワグマが人の襲うのも、人間のことが怖いと思うのが主な理由で、人自身が警戒していれば、近くでクマに出会っても逃げて行ってくれることも在ります。
それが、人が死んだフリをすれば、食べ物になってしまうので、逆に襲われる危険性高くなってしまうのです。
さらに、死んだフリは無防備の状態になりますので攻撃し放題です。
クマの対策として、覚えられていることも多い、木に登るのもダメです。クマは人間よりも木登りが得意なので、逃げ場が無くなってしまいます。
クマに出会った場合には、まずは冷静に対処してクマを見ながら少しずつ後ずさりして離れるしかありません。
ちなみに、背中を見せて走って逃げると、クマが本能的に獲物だと思うことがありますので、背中を見せてはいけません。
しっかり対策して、それでもクマが近づいてくる場合は、仕方がないので、戦いましょう。運よく鼻でも殴れば、ビックリして逃げて行ってくれるかもしれません。
クマに対面した時に使用できる、撃退アイテムとして傘が有効な事が知られており、近づいてくる際に、傘を広げると急に目の前が見えなくなって驚いて逃げると言われています。
そのため、山に入る際には、面倒かもしれませんが、傘を持っていくことが意外とお勧めです。ビニール傘は透けるので意味がありませんので、色がしっかりしている黒い傘がおすすめです。
〇クマは生息数が少なく保護されている!?
このように、恐れられているクマですが、中国山脈に生息している西中国区のツキノワグマは、個体群が少なく絶滅危惧に指定されています。
イノシシやシカなどと共に、クマは狩猟動物と知られていますが、実は島根県では狩猟が禁止されており、基本的にはクマは狩りがされていません。
そのため、島根県でクマが狩りされるのは、人を襲ったクマや、人に危害を加える可能性が疑われるクマだけです。
また、九州ではツキノワグマが絶滅しており、保護や管理を怠れば、九州地方のように、中国地方でもツキノワグマが全滅してしまう可能性もあるのです。
クマは恐ろしい生き物ではありますが、保護して増やしていく必要性があります。
そんな、絶滅が心配されている西中国地区のツキノワグマですが、近年は生息数が増加傾向にあることが知られており、保護がうまくいっていると考えられます。
ただし、クマの生息数が増えるということは、山で人がクマに出会う可能性が高くなるということでもあり、より注意が必要になってきます。
山に入る際には、クマと出くわさないように十分に注意して、対策を怠らないようにしましょう。